自動化による生産性向上
全体最適を目指す自動設計の進め方
大きな効果を得る自動設計のポイントは、設計プロセスの標準化と全体最適化です。業務全体がスムーズに流れるように、全体最適の視点を持って進めることが大切です。
自動設計システムの検討前にすること
自動設計システムの検討を進める前に確認して頂きたい項目が2つあります。
1つ目は、現在の設計標準の内容確認です。以下の視点で再確認してみて下さい。
- 作業内容が明文化されているか
- 作業する人が迷う表現が存在しないか(「◯◯を確認する」等の抽象的な表現)
- 例外が多数存在していないか
設計プロセスがあるレベルで標準化されていないと、自動設計システムの構築を進めても対応するパターンが増えたり、複雑な処理が増えたりしてコストが増大し、費用対効果が小さくなってしまいます。
まずは、設計プロセス全体をできるだけシンプルなルールにまとめることが、自動設計システムを成功させる大きなポイントです。
2つ目は、自動化するプロセスの決定です。
ポイントは「着眼大局、着手小局」の思想です。最初に全体像を把握した上で、費用対効果が大きなプロセスに限定して自動化を進めます。対象を絞ることで、システム稼働までの時間を短縮し、効果が出るタイミングを早くすることが狙いです。システムを確実に稼働させ、効果を出しながら徐々に対応パターンを増やして行くほうが、システム投資への理解も得られるようになります。
これらの2つの作業は、できればシステム構築の経験がある社内の人、もしくはシステムベンダと一緒に進めたい作業です。というのも、一緒に進めることで、システム化の仕様検討も同時に進めることができるためです。
自動化システムのプロセス検討
アルモニコスでは、今までいろいろな業界の様々な製品に対して自動設計システムを構築してきましたが、全体最適なプロセスを実現するため、以下の点を常に意識しています。
- 3Dデータの作成は、専用機能を利用して極力自動化すること
- 作成した3Dデータに後工程で必要な情報を付加し、3Dデータに各種情報を集約すること
- 情報が集約された3Dデータを全プロセスで共有して使うこと
上記を意識してプロセスを構築する理由は、3Dデータを媒体としてプロセス全体で各種情報をデジタルデータとして共有することが可能になるためです。これにより、プロセス間で人手を介さずにデータを渡すことができるようになるため、後のプロセスで成果物を自動作成できる可能性が高くなります。
自動化システムの実現に向けて
具体的なプロセスを検討した後、それを実現するための各種機能を検討し、その仕様に基づいてシステム開発を行いますが、ポイントは3次元データの取り扱いです。
3次元設計の自動化システム開発では3Dデータを扱う各種処理(インポート、編集、データ取得、エクスポート等)が必須になりますが、これらの処理を実現するためには対応した専門知識やスキルが必要になります。
アルモニコスはこれまで、3Dデータ(CAD、測定点群、画像等)を扱うプロセスに特化して、お客様の課題を解決するために受託開発(専用システムの開発)やパッケージ製品の開発を行ってきました。そして、それらの開発を通して3次元データを扱うためのノウハウ、ライブラリ等の技術資産を自社のオリジナル資産として蓄積してきました。
私たちが行うシステム開発では、これらの蓄積資産をフルに活用して開発を行います。この資産を活用するメリットは以下の通りです。
- 3Dデータに関する処理を短期間、かつ高品質で実現することができる
- 特定のシステムに限定することなく、どのプラットフォームでも資産を活用することができる
- アルモニコスパッケージ商品で実現できている処理を他システムに適用することができる
- 難しい形状処理に対応でき、システムで実現できる内容の選択肢が広がる
アルモニコスはこれまで、仕様検討の前準備からシステム開発、運用サポートまで、全てのプロセスを通して、お客様とともに全体最適を実現する自動設計システムの開発を行ってきました。
「自動化による生産性向上を目指したい」というご要望がありましたら、アルモニコスにご相談下さい。蓄積した資産をフル活用して、ご要望にお答え致します。