デバイス マウス操作
CAD操作統一
「ものつくり」業界においては、3次元モデルを積極的に利用し、設計、解析、検査まで一気通貫で3次元モデルが工程間を流通しています。
「もの」が出来上がるまでには
意匠設計フェーズ、
機構設計フェーズ、
検査情報の付加、
解析モデルの作成と解析、
試作品の検査…等
幾つものフェーズが存在し、適材適所で様々なシステムが存在しています。
意匠設計は NX で行い、機構設計は Creo で行う。
会社全体の基幹CADは CATIA であるから、様々な3次元モデルをトランスレータ spGate を使ってCATIAモデルに変換して集積、管理する。
その先の検査ソフトは spGauge。
このように、3次元モデルが様々なシステムを通過しながら仕上がっていき、利用されています。
社内に様々なシステムが存在し、操作も異なる。一人の技術者が複数のシステムを担当することもあり、そこで一つのハードルになることが、キー操作やマウス操作の違い。
特に3次元モデルの回転、移動、拡大縮小などの操作です。
以下に弊社製品spGateと、CATIA V5、NXのキー操作の違いを記します。
上表のように、一つのマウス操作だけでも、全く異なっています。
弊社製品においては、CATIA操作、NX操作に合わせる設定機能は搭載しているので、ユーザー様ご自身で設定することが可能になっています。
今回ラボラトリーでご紹介するのは、「市販システムの操作を変更すること」です。
システムをカスタマイズする、プログラムをシステムにアドオンするのではなく、(すなわち、開発ライセンスを購入し、開発用SDKの使い方を習得し…という面倒な手続きは一切なく)、キーアサインを外から制御する形で操作を統一することができましたので、ご報告させていただきます。
以下に、お客様が抱える問題と、アルモニコスが考えた解決アプローチ、及び実現結果を記述します。
問題
- CAD毎にビュー操作方法が異なるため、別のCADを使うときに混乱する。
- キーバインドの変更ができないシステムも多い。
解決アプローチ
同一の入力手法で、様々なシステムの入力結果が同じになるようにします。
デバイス(キーボード、マウス)とPCの間に変換アプリケーションを設置します。
ボタンマウスの積極利用
最近は5ボタンマウスが増えています。
[Ctrl]キーや、[Shift]キーの代わりに、第4、第5ボタンを使うことにより、片手でビュー操作が可能になります。
※ゲーミング用多ボタンマウスを使用すれば、より多くの操作をマウスだけで行うことが可能になります。
実現結果
以下の動画は、spGate と NX をそれぞれ新しい操作方法にて同一の操作を実現できたものです。CtrlキーやShiftキーを使用しない操作方法で2つのシステムの操作統一を実現しました。
本機能は、アルモニコスの商品として販売しておりません。ご希望の方は別途ご相談ください。お客様の社内ユースに限り対応方法をご説明いたします。
※ このページに記載されている製品名・会社名はそれぞれ各社の登録商標または商標です。
研究担当
AXION事業部 事業部長 野口勇
2000年、(株)アルモニコス入社。アルモニコス製パッケージソフトのspGauge、spScanの開発に従事。現在は受託開発を軸に、三角形メッシュ関連の仕事にも携わっている。
趣味は、読書、ハーフマラソンとトレイルランニング。
※所属・肩書は記事掲載時のものであり、現在とは異なる場合があります。