LABORATORYラボラトリー

HOME > ラボラトリー > 曲率指定曲面

曲線・曲面処理

曲率指定曲面

株式会社ライサン様と協同で「曲率の分布を与えることにより、曲率変化を制御する」5次曲線・双5次曲面の作成に取り組んでいます。

曲率指定曲線を利用して曲率指定を曲面に拡張することを研究しています。
曲率指定曲線を周囲線にして作成した曲面であっても、内部の曲率分布は一様ではない場合が多いため、一方向のパラメータ一定曲線(アイソパラ曲線)に対し曲率分布を与えることにより、与えた曲率分布に近い曲面を作成することを目指しています。

曲率指定の方法

一方向のパラメータ(ここではV=0.5)一定の曲線を決め、その曲線のパラメータとその位置での曲率のグラフを作成し、グラフ上に目標の曲率分布を与えます。

曲率分布への沿わせ方

曲率の定義式は上記のようになります。
また曲線の2回微分式は以下のようになります。

アイソパラ曲線全域(U方向)で目標曲率と曲線の曲率の差分を曲線コントロールポイントの移動量としてBスプライン関数 の比率で配分します。

さらに、ここで求まった移動量をV方向のBスプライン関数 の比率で分配し曲面のコントロールポイントを移動します。

これを繰り返すことで曲率分布に沿わせるようにしています。

なお、指定した方向(U方向)の曲率分布を変更するとV方向の曲率分布の変動が大きくなることを避けるため、処理途中でV方向のフェアリングを行っています。

現在は曲面周辺部の曲率制御に取り組んでいます。

研究担当

曲率指定曲面

株式会社ライサン 代表取締役 社長 中嶋 孝行 氏

2010年8月(株)ライサン設立。形状処理システムの開発/運用コンサルを中心に活動。

CATIA モデルファイルの解析/自動面張りソフト開発/RP用CADシステム開発/デザインCADシステム開発/プレス型作成システム開発など。共著書に『CAD CG技術者のためのNURBS早わかり Non‐Uniform Rational B‐Spline』(工業調査会)

趣味は、釣り、読書、バイク、ツーリングなど多数。

曲率指定曲面

株式会社アルモニコス 代表取締役 社長 森川 滋己

1988年、(株)アルモニコス入社。

入社以来、「点群、ポリゴン、自由曲線、自由曲面」を扱う形状処理技術に従事。特許出願、多数。アルモニコス製パッケージソフトspGate、spGauge、spScan、ClassNK-PEERLESSの企画および立ち上げを牽引。

1999年、取締役に就任。2014年、代表取締役社長に就任。

趣味は、読書、釣り、ゴルフ、サーフィン。

曲率指定曲面

※所属・肩書は記事掲載時のものであり、現在とは異なる場合があります。