活用例
点群データ活用でハイレベルな工事計画を!~一気通貫のサポートで仮設工事の効率化に革命を起こす~
建設業界では、今や点群データの活用は当たり前になっています。そのような業界で、10年以上前からBIM (3次元) や点群データ活用に取り組み、足場・支保工の仮設計画BIMのパイオニアとして今なお仮設工事に革命を起こし続けているのが日建リース工業株式会社様です。
元々、建設資材リース・レンタル業を牽引する存在として発足した日建リース工業様ですが、現在ではリース・レンタル業だけに留まらず、仮設工事のトータルサポートまで担い、業界で存在感を示しています。
日建リース工業様の強み
日建リース工業様は全国に拠点があるため、日本全国どこでも業界を問わずご依頼へ対応できることが強みの一つです。
さらに現在、日本全国に35名のBIMオペレーターを持ち、海外にもオペレーターを増やしています。BIM/CIM・ICTの分野でも頼ることができ、仮設計画のことなら何でも相談できる会社です。
今回は、営業本部/先端仮設BIMCIM本部の本部長 小川様、社内で点群処理作業を担当している孫様 (写真左) と住友様 (写真右) にお話を伺いました。
足場業界での点群活用
貴社は、足場業界の中でも早期にBIMや点群活用を取り入れたとのことでしたが、その強みをどのように業務へ活かされているのでしょうか?
小川様:まず我々の仕事では、「工事が上手くいく」ということが主目的です。BIMや点群活用単体は、強みというよりも「工事がうまくいく」ための1つの要素、あくまでも付加価値というイメージですね。「点群データを取得→モデルを作成→仮設計画→足場工事」、この一連の流れを一気通貫でサポートすることで、我々が考える良質な工事の実現をお客様へご提供できると考えています。「工事がうまくいく」というのは、安全面・コスト面・効率など様々な要素が含まれています。お客様からは「点群データの活用もしているのに、トータル費用が安い」と反応をいただくことも多いです。
弊社は工事の起工測量から出来形測量まで行い、その対象は橋梁や道路、建物構造物など幅広いです。特に今、土木業界では国交省案件の現場はCIM化やICT活用業務に力を入れているので、足場のこと以外でもお手伝いするケースがありますね。弊社は、足場で建築土木業に深く関わってきたノウハウがありますので、BIM/CIM・ICTというフェーズまでサポートすることができます。
アルモニコス:点群活用そのものというよりも、点群活用によって実現するトータルサポートが貴社の強みになっているのですね。さらにBIM/CIM・ICTという次のフェーズまでカバーできるとは、鬼に金棒ですね。
点群活用を進めていく中、どういった経緯で点群のモデル化に着目されましたか?
小川様:点群データを活用していくうちに自然とモデル化のニーズが出てきたというのはありますが、1つのきっかけは、BIMCIM施工管理ツールの『Nikkenコネクト』で点群データを活用したいという要望がありました。Nikkenコネクトはウェブ上のツールのため点群データは扱っておらず、既設部を再現するには3D CADやメッシュの形式として渡すことが必須なんです。メッシュ化なら比較的簡単にできますが、やはり見た目の問題で3Dモデルのほうがわかりやすいという声がありました。
『Nikkenコネクト』とは
日建リース工業が提供している数量抽出と施工管理をWebで行うことができる足場・支保工 施工管理ツール。クラウド上にアップした仮設計画モデルをブラウザ上で確認することができる。足場・支保工の「数量抽出」、「数量表作成」、組立・解体等の「進捗管理」、Step図などの「イメージ出力」の機能を搭載している。
ClassNK-PEERLESSを使ってみて
ClassNK-PEERLESSをご導入いただいた経緯や決め手を教えてください。
孫様:実は1年半ほど、点群からのモデリング作業の試行錯誤をしていました。いくつかソフトも試してみたのですが、操作が難しかったり、意図したモデリングが出来なかったり、対象によって点群の認識があんまりだったりと苦戦していました。BIM上で点群をトレースして作成していくのも、かなり大変な作業になりますしね。ひと通りソフトを試した中で、PEERLESSはどんな対象であってもモデリングがしやすかったことが決め手です。
住友様:私は軽く触って10分程度で基本操作は習得できました。元々そういったソフトを操作していたので慣れてはいましたが、多少知識のある方であればプロジェクトの立ち上がりはかなり早いと思います。
ClassNK-PEERLESSの良い点、今後期待する点はありますか?
孫様:良い点は、基本的にモデル化に不可能がないというところです。専用機能で対応できなさそうな対象でも、スケッチ機能などマニュアル機能を使いながら詳細に表現できます。ある意味、オペレーターの想像力によりモデリング力が磨かれるという点もあります。期待する点については、良い点の裏返しになりますが、マニュアル機能をもっと簡単に使えるように使い勝手を良くして欲しいという点ですね。PEERLESSの点群を塗ってモデルを作るという使い方は珍しいし、簡単でとても良いと思います。同じように、マニアックな作業の時も簡単にできるようになったらうれしいです。
サポート対応の点も良いと思います。不明点があればメールか電話をしていますが、すぐに回答が来ます。不具合があった場合も修正対応が素早く、細かな要望に対しても機能追加のバージョンアップ頻度が高いです。
住友様:ソフト起動や点群を読み込んで中身を見るまでのスピード、データを動かす速度も速いと思います。
アルモニコス:ありがとうございます。ご期待いただいている点については、いくつか具体案もいただいたので次回リリースに反映できるか開発チームと相談してみます。
導入後、初めての案件
PEERLESS導入後、孫様が初めて担当した案件のモデルの一部を見せていただきました。
アルモニコス:初めての案件でここまでモデリングされたなんて本当にすごいですね!かなり細かく作りこまれています。
孫様:(1枚目画像の箇所に関して)当時は4日間かけてモデリングをしましたが、今なら習熟度が上がっていますので2日間で終わると思います。PEERLESS導入以前であれば、ここまで詳細に作るのは諦めるか、もしくはいくつかのソフトを使って2倍の工数をかけて行っていました。PEERLESS1本でここまで出来るので本当にすごいです。より細かく仮設計画が立てられるようになりましたし、お客様の感動値も違います。
アルモニコス:こちらはどういった案件だったのでしょうか?
住友様:既設の建物に対する改修工事でした。こういったケースでは新設当時の設計図面はあるのですが、現状にそぐわない場合がほとんどになります。その理由は、新設当時にはなかった周辺建築物による敷地制限や室外機などの設備といった、仮設計画を行う中で設計図面では見えないのに考慮しなければならない条件が多数発生するからです。そういった条件の中、見落としが発生しないように点群データを活用するに至りました。始めは、お客様側で点群のモデル化ニーズはなかったのですが、点群データの容量が重たいという課題や拡大した時に見づらいという課題から、モデル化を提案させていただきました。工事前のイメージとしての視覚効果は、かなり高かったと思います。
今後の展望
貴社の点群ビジネスの今後の展望をお聞かせください。
小川様:現在も点群データ活用の需要はかなり増えています。今は、少ない人員で対応していますが、弊社としては、お客様からのご依頼をお断りすることがないよう、どんな状況でも対応できるよう点群専門チームを作っていけたら良いだろうと考えています。まずは一部拠点で始めて、最終的には全国に広げていくことが理想です。
アルモニコス:全国展開が実現したら、点群のモデル化も当たり前になる時が来るかもしれないですね!立ち上げの支援はぜひお任せください!
まとめ
点群データの活用と長年培ってきた足場や支保工の仮設計画のノウハウを使って建設現場をトータルサポートし、効率化や見える化など更なる価値を追求して、お客様へ提供する日建リース工業様のサービスは、痒い所に手が届くお客様ファーストのスピリットがありました。皆さまも、日建リース工業様のように点群データとモデリングを活用してサービス提供をしたいという際はぜひお声がけください。
お客様プロフィール
日建リース工業株式会社
所在地 | 東京都千代田区神田猿楽町2丁目7番8号 住友水道橋ビル3階 |
Webサイト | https://www.nrg.co.jp/nikkenlease/ |
TEL | 03-3295-9111 (大代表) |
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