活用例
バラスト水処理装置やSOxスクラバの搭載で利用される機能
海事業界では、船舶の環境対策が喫緊の課題となっています。ClassNK-PEERLESSは、機器搭載のレトロフィットに関わる設計作業の効率化に貢献し、その有用性で評価されています。
バラスト水処理装置やSOxスクラバの搭載だけでなく、船の修理のための様々な機器の取り換え等における作業でも、ClassNK-PEERLESSが活用されています。
処理装置の配置位置、搬入方法の検討
課題
機器の配置計画の段階では、以下のケースの検討をします。
- 配置予定付近で既存設備と機器が干渉しているか
- 既存設備や機器のメンテナンススペースが確保できるか
- 配置予定場所までの搬入が干渉なくできるか
過去図面や現場での手計測の結果を使って検討する場合は、精度の高い検証が難しいと言われています。
- 計測漏れ
- 図面と実物の差があること/手計測の精度が高くないこと
このことから実際の取り付け時に現場で調整する必要があります。
ClassNK-PEERLESS使用による効果
- 静的干渉チェックを使い、既存設備と機器の干渉やメンテナンススペースの確認ができる。(既存設備と機器との位置関係の把握)
- 動的干渉チェックを使い、機器を動かしたときに既存設備と干渉する部分が可視化される。(搬入経路の検討)
搭載設計に必要な個所を、素早く、精度よくモデリング
課題
搭載設計に必要な個所をモデリングするために多くの時間がかかっています。
また、モデリングは造船設計を理解している人材を必要としています。このため造船設計者がモデリングをしている状況です。そのため、後工程となる搭載設計での人材不足が発生しています。
ClassNK-PEERLESS使用による効果
システムで、部品DBを利用してルールにのっとった部品の作成ができます。これにより従来のソフトに比べ、配管・鋼材といった規格部品の定義が大幅に削減しました。
バルブや階段等の形状が決まっているものは、1コマンドで配置可能です。
モデリング結果の活用
課題
いくつかの3次元艤装設計システムでは、モデリング結果の一般的な3Dフォーマットが取り込めません。また、後工程で活用するシステムが3次元対応ではないこともあります。
ClassNK-PEERLESS使用による効果
- ClassNK-PEERLESSでは、モデリングした結果、3D形状を作成します。
- 作成した3D形状を、様々な3次元艤装設計システムへ受け渡せます(3次元活用)
- 画像や2D投影形状を、様々な2次元システムで利用できます(2次元活用)