活用例
[プレス金型の場合④] 3DCADデータ化で金型の管理コスト削減
使用しなくなった金型を処分することによって管理コストを削減することができます。しかし、使用する予定がなくても補給品の調達などで必要になる可能性があるため、処分をためらうこともあるのではないでしょうか。こちらの記事では、そうした金型の長期保管のお悩みを解決するリバースエンジニアリング技術をご紹介します。
金型管理の課題
金型を管理するためには、保管スペースの確保や金型が錆びたり破損したりすることを防ぐための対策など、様々なコストがかかります。また、製品の開発にともなって金型も新しくなっていくため、保管する金型の数も時間と共に増えていくことになります。
こうした状況では、すべての金型を保管し続けることは難しいため、コスト削減のために使わなくなった金型の廃棄処分を検討する必要があります。しかし、古い金型など現在は使わない金型でも、補給品の確保等で不意に必要になる可能性があります。その際に金型が既に処分されていると、今ある製品の現物から復元する形で一から金型を製作することになります。製品から金型を製作する作業は大変な手間がかかるため、そうしたリスクも加味して金型の処分を検討しなければなりません。
リバースエンジニアリングを金型の保管に適用
先述した課題は、リバースエンジニアリングによって金型を3DCADデータ化することで解消できます。使わなくなった金型をCADデータ化しておけば、金型の現物は処分することが可能です。CADデータは物理的なスペースを必要とせず、劣化もしないため、実物の金型と比較して保管やメンテナンスにかかるコストはごくわずかです。
またCADデータであれば、データベース上で部品名や製造年などの情報と紐付けて保管することができます。そのため不意に金型が必要になった際も、保管場所にある多くの金型の中から必要な金型を探す手間が少なくなります。
spScanを活用して、金型の管理コストを削減
上述のメリットがありながらも、汎用的な3DCADソフトを使用したリバースは容易ではない場合があります。
そのため、リバースデータによる金型の長期保管の検討では、現物の金型をリバースして3DCADデータ化する作業のコストと、保管にかかるコストを比較して判断することになります。
spScanはリバースエンジニアリングに特化したソフトのため、CADを使用したリバースに比べて、より簡単に早く3DCADデータ化することが可能です。
また設計時のCADデータが存在する場合は、手修正等によって設計データと形状が異なる部分のみを作り直す「部分リバース」を適用することで、作業工数をさらに減らすことができます。
金型の長期保管方法をリバースデータに切り替えることで、場所・費用・手間のコストを抑え、
さらにspScanでリバースを行うことで、リバースにかかるコストも抑えて、スマートな金型保管をしてみませんか?
tag : 金型リバース 点群データのCAD化